似たようなものの中から、たったひとつを捕まえる感覚を研ぎ澄まして、描くのです。
絵を描いていて、さいきんずっともやもやしています。
しかし悪いもやもやじゃない。いま、自分の中にすっごく描きたいテーマがあって、でもそれにしっくりとくる表現が見つからなくて、もやもやしているのです。
映画監督の押井守さんが、NHKのプロフェッショナルに出ていたのをたまたま観ました。そこで押井さんが言っていた言葉でとても響いた一言があります。
自由じゃない、正解は一つ。
いろんな表情や感情、想いなんかを描いていると、この顔じゃない、この手の感じじゃない、と、どんどん描くことが狭くなっていって、そのうちこれだ!っていう線にたどり着く。絵を描くことは自由だけど、でもそれは(自分の中での)正解ではないのです。
表現したい理由があるから、描く。わたしが描くのは、絵でしか表現できない何かがあるときだけ。
描けないときはただただ、自分やら自分の中の何かとの向き合い方が足りないんだろうなぁ…。感覚を研ぎ澄まして、思考の中を漂う時間が足りない。うぐう、うぐぅ。上のイラストですら出てくるのに時間かかったー。2週間くらいかかったー(笑)イメージもらって描くのはなんて楽なんだろうと思います。
一瞬で描けるけど、いろいろと奥が深いのです。シンプルさを追求するほど、難しくなる。一ミリのずれが大きな違いになりますからね…。まぁ精進します!